中国製の翻訳機「StarTalk スタートーク/GTA11-G」を国内販売しているジーエム株式会社さんから「うちのも一度 試してみてください!」とメールを頂き、商品を提供してもらうことができました。 よ、太っ腹!
さっそく 試用してみましたので、使ってみた感想と気になった点を紹介していこうと思います。
製品を提供して頂いた場合の記事作成に関して、当ブログではあらかじめガイドラインを設けています。こちらも合わせてお読みください。
製品の概要
まずは、簡単に「StarTalk(スタートーク)/GTA11-G」の概要を確認しておきましょう。
翻訳エンジン
大手ベンダーが提供する翻訳エンジンをクラウド上で利用するタイプです。
Google、マイクロソフト、百度(バイドゥ)のものを使用しているそうです。
翻訳方法
オンライン型なので ネット接続は必須。 ネット環境が無い場所では使用できません。
SIMには非対応なので、WiFi環境での使用が必須になります。
WiFiが飛んでいない場所で使用する場合は、WiFiルータ(ポケットWiFi)を持ち歩くか、スマホのテザリング機能を使ってネットに接続することが可能です。
翻訳の方向性と対応言語の数
日本語から他言語へ、また他言語から日本語へ双方向の翻訳が可能です。
英語・中国語など53言語に対応しています。 ※2019年6月15日時点
【2019.07追記】 ver1.3.5からは「モンゴル語/ペルシャ語/ウルズー語/ラオス語/ブルガリア語」のテキスト翻訳が追加されています。※無料でアップデートできます
サポート体制
StarTalk(スタートーク)のサポートは、国内販売を担当しているジーエム株式会社が行っており、電話および、FAX・メールでのサポートが用意されています。
FAX: 03-6800-5349
mail: info@gm-inc.co.jp
この辺は非常に手厚いサポート体制になっていますね。
そのほか
開発メーカは「イグアンテクノロジー社(冠義科技有限公司)」という中国の会社。
青岛冠义科技有限公司
青岛冠义科技有限公司
こちらは 国立中国海洋大学(青島市)の研究所から起業したベンチャーで、同大学の科学技術パークの中にあります。
「なんでまた海洋大学で翻訳機?」と不思議に思いましたが、調べてみるとこちらの大学は海洋分野だけでなく、理学、工学をはじめ医学、経済学、歴史学などの学科を有する、中国では非常に有名な総合大学なんだそうです。
商品の外観
パッケージにはこんな感じです。
内容物はこんな感じ。
- 説明書
- スタートーク本体
- 充電用USBケーブル ※ACアダプタは付属しません
- ネックストラップ
こちらが本体正面の画像。液晶画面はタッチパネルになっています(2インチ/240 x320 pix)。
本体、右側面に電源ボタン。背面はスピーカ(1.8W)です。
本体上部にマイク穴があります。
マイクにはノイズキャンセル機能が搭載されているため、雑踏などでも聞き取り能力が損なわれません。
本体下部に、充電用のUSBケーブル(Micro usb)差込口と、ネックストラップ穴。
実際に使用してみた感想は?
翻訳精度に関して
実際に、日本語から英語に翻訳してみましたが、精度的にはポケトークやMayumiⅡなどのクラウド型翻訳機とほぼ同等。※まあ翻訳エンジンがほぼ一緒なので当然といえば当然ですが…
日常的な会話程度の翻訳には大きな問題はなさそうです。
ただ、私の言語能力の問題で、英語以外のテストはできていないため、他の言語の精度については未検証です。
気になった点
SIMに非対応!
SIMには対応していないので、ネットへの接続方法はWiFiのみということになります。
なので、WiFiが飛んでいない場所で使用するためには、別途 WiFiルータ(ポケットWiFi)などを用意する必要があります。※802.11/b/n/g (2.4GHz)に対応
また、スマホのテザリング機能を使ってネットに接続することも可能です。
翻訳履歴が直前の1回分しかない【追記アリ】
この手の翻訳機を使っていると、その都度 翻訳を行うよりも「さっき翻訳したものをもう1回再生したい!」と思う時が結構あります。
そのため、各種翻訳機を選ぶ際には この翻訳履歴の保存数も結構重要な要素だったりします。
StarTalk(スタートーク)の場合、翻訳履歴の表示は「直前の1回分のみ」。これは ちょっと寂しいですね。
【2019.07追記】その後のアップデートで、現在では 翻訳履歴が「100件」まで残せるようになっています!これはすごい!
良かった点
続いて良かった点を紹介します。
翻訳操作がシンプルで分かりやすい
翻訳操作は、物理ボタンを押しながら話しかける方式です。
液晶画面で上に表示された言語を翻訳する場合は、上のボタンを押して話しかけ、下に表示された言語は下のボタンを押します。
この「上・下」の対応って、人間工学的にすごく当たり前のことのように思うのですが、出来ていない翻訳機が結構多いんですよ。
例えば、以下はMayumiⅡの写真ですが、日本語を翻訳する場合、上と下どちらのボタンを押せばいいかわかりますか?
私は、上なのか下なのか 毎回悩みます! なぜボタンを左右にしなかったのか!?
結局、こういうプチストレスが積み重なって「なんとなく使いづらい…」という感想に繋がっていくんですよね。
それでいうと、StarTalk(スタートーク)はそんへんの基本はちゃんと考えられています。
基本的な操作が簡単!
電源を入れた後の基本画面が、以下の状態。
つまり、常に翻訳待ち受け画面が表示されいる状態です。
他の翻訳機の場合、会話録音やグループ翻訳など多くの機能を盛り込み過ぎてしまい、結果的に操作が煩雑になるケースが多いのですが、こちらは潔く「翻訳」のみに機能が絞り込まれています。
そのため、設定項目などの数も少なくなっており、基本的な操作に迷うこともありません。
上記の基本画面を右にフリックすると、各種設定項目が表示されます。
- 音量調整
- 画面の明るさ調整
- WiFi設定
- 画面を180度回転
- アップデート確認
- システム言語設定
- 「この機器について」表示
購入後の初期設定でも特に迷うことなく、非常に簡単でした。
まとめ
SIM非対応である点と、翻訳履歴の数が少ないという点を除けば、特に大きなマイナス要素もなく、シンプルで使いやすい翻訳機です。
【2019.07追記】その後のアップデートで「ver1.3.5」からは、BlueToothにも対応しました! 無料でアップデートが可能です。
海外旅行のお供にもいいと思いますが、個人的には 海外からのお客さんを迎える日本国内のサービス業の方に特におすすめしたいところです。
競合するポケトークの場合は、2台以上の商用利用には別途契約が必要になるため、中小規模の企業では導入のハードルが高めなんですよね。
国内利用であればWiFi環境下での利用で十分なことも多いと思うので、導入コストが抑えられる本機は非常におすすめです。
【2019.06追記】その後のアップデートでフィリピン語の翻訳などにも対応しています。詳しくは↓こちらの記事をご覧ください。
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