この記事では 翻訳機「ポケトーク」の初代モデルと、第2世代モデル「ポケトーク W」の基本性能を比較し、それぞれの特徴をまとめています。
【2019.12.09追記】 第2世代モデル「ポケトーク W」と 第3世代モデル「ポケトーク S」の機能・性能を比較した記事も書いていますので、そちらも合わせてお読みください。
初代モデルと2代目(ポケトークW)の比較表
まず押さえておきたいのは、第2世代モデル「ポケトーク W」は 初代モデルの様々な問題点を改良した進化版だということ。
なので、いきなり結論を書いてしまうと以下の通りです。
以上を前提として、ポケトークの新旧モデルの特徴をみていきましょう。
両モデルの外観
↓こちらは初代モデルです。2017年12月発売。丸型の液晶画面が特徴。
↓こちらが、2018年9月発売の2代目モデル「ポケトークW」。
明石家さんまさんがCMしているのはこちらの2代目モデルになります。
外見だけを見ると、卵形の丸っこいボディで似ていますが、中身は全く別物といってもよいほどに異なっています。
基本仕様の比較
まずは翻訳言語数などの基本的な仕様の比較表です。※表が隠れている場合は横にスクロールできます
ポケトーク (初代モデル) |
ポケトークW (2代目モデル) |
|
---|---|---|
価格 | SIM付き:29,800円 ※1 SIMなし:24,800円 ※1 |
SIM付き:29,880円 SIMなし:24,880円 |
対応 言語数 |
63ヵ国 | 74ヵ国 |
SIM対応国 | 128の国と地域 | |
翻訳履歴 | 端末への保存数 10件 |
端末への保存数 10,000件 |
本体 サイズ |
約 110×60×16mm | |
液晶画面 | 丸型 ※非タッチパネル 1.3インチ:320×320 px |
角型 ※タッチパネル 2.4インチ:320×240 px |
スピーカー 出力 |
0.8W x 1 | 1.5W x 2 |
Wi-Fi | 802.11b/n | 802.11a/b/n/g (2.4/5GHz帯) |
SIMスロット | nano-SIM | nano-SIM/内蔵eSIM (同梱モデル) |
データ 通信方式 |
3G : W-CDMA | 3G : W-CDMA 4G : FDD-LTE |
対応 周波数帯 |
W-CDMA:BAND 1/2/5 | W-CDMA:BAND 1/2/5/6/19 FDD-LTE:BAND 1/2/8/19/28b |
Bluetooth | なし(未対応) | Bluetooth 4.0 |
本体重量 | 約90g | 約100g |
ストラップ 穴 |
なし | あり |
保証期間 | 12ヶ月 |
※1:ポケトーク(初代モデル)の価格は 2019年5月時点のものです。現在は販売を終了しています
2代目モデル(ポケトークW)8つの進化ポイント!
仕様の比較表だけを見ても、何がどう違うか分かりづらいと思うので、2代目「ポケトークW」の改善点で特に重要と思われるポイントを8つに絞って解説していきます。
(1) 液晶画面の大型化で可読性が向上!
初代モデルの液晶画面は小さく、しかもなぜか丸型だったので、表示される文字が読みづらく、画面端の文字が切れてしまうなど 可読性に難点がありました。
「ポケトークW」では、液晶画面のサイズが約3.2倍にUP! さらに角型になったため 一気に可読性が高まりました。
大画面化したことで、従来は別々に表示されていた「翻訳する文章」と「翻訳結果」を同時画面で表示できるようになっています。
さらに、液晶ディスプレー自体がタッチパネルになったため、後述のように 諸々の操作性も改善されています。
(2) タッチパネル化で操作性が改善!
初代モデル最大の欠点が、操作ボタンでした!
「一見 物理ボタン風にみえて 実はタッチパネル」という謎仕様…
物理ボタン風にカチッと押せてしまうくせに、それだと反応せず、表面を軽くタップすると反応します。
2代目モデルではこれを一掃!
基本的な操作は液晶画面でのタッチパネル操作に委ね、翻訳時の操作のみ物理ボタンを押す仕様になりました。
(3) 物理ボタンの使い勝手も向上!
初代モデルでは、翻訳時に1回ボタンをタップすると、ポケトーク側が読み取りモードに入り、自動で会話の途切れを検出して翻訳を開始する仕様になっていました。
しかし、この仕組みだと 言葉が途中で途切れてしまうと、話の途中でも勝手に翻訳がスタートしてしまいます。
当ブログの「ポケトーク(初代モデル)の気になった点」でもそのことに触れていました。
しかし、2代目モデルでは、物理ボタンを押している間は読み取りモードが継続し、ボタンから指が離れたところで翻訳がスタートする仕組みに変更されました。
(4) 翻訳精度が向上!対応言語数も増加!
初代モデルでは、中国語・ベトナム語・タイ語などのアジア言語の翻訳精度に不満の声も多かったそうです。
そこで、2代目モデルではアジア言語の翻訳エンジンを刷新し、さらにエンジンの組み合わせ自体も再設計するなどして、翻訳の精度をさらに向上させています。
※上図はソースネクスト公表のプレスリリースより引用
また、インド英語や オーストラリア英語、ブラジルのポルトガル語など、主要言語のアクセントの違いにも対応し、扱える言語の数も63言語から74言語に増えています。※1
※1:音声出力に対応した言語が55言語となっています。 他に テキストのみ出力(音声の出力がない)の対応言語が19あります。両者の合計が「74言語」になります。
(5) 4G LTE対応で翻訳スピードが約7.5倍に!
従来の初代モデルはSIMによる通信を行う際に「3G(W-CDMA)」という 通信速度の遅い回線しか使えませんでした。
しかし、2代目モデルでは「3G」回線よりも速い「4G(LTE)」回線も利用できるようになりました。
これにより、翻訳を行う際の対応速度がUP!
なんと初代モデルの約7.5倍の速度で翻訳が行えるようになっています!
(6) SIM内臓化(eSIM)で初期設定が簡単に!
従来の初代モデルは、購入後に行う初期設定…特に、SIMカードの挿入と設定作業が非常に手間でした。
ところが、2代目モデルの「ポケトークW」では、SIMが本体内に内蔵された状態で出荷されます(SIM内臓モデル)。
そのため、ユーザ側で面倒なSIMの装着や設定を行う必要がなくなりました。
(7) ストラップホールがついた!
地味に便利な改善点としては、本体にネックストラップ用の穴がつきました。※下図下側の穴
初代モデルでは、専用のケースを購入しないとネックストラックが付けられない仕様だったため、これは便利になりましたね。
(8) そのほか
そのほか以下のような点も改善されています。
- デュアルスピーカの搭載で雑踏でも聞こえやすくなった
- 翻訳言語を音声で選べるようになった
ちなみに、初代モデルはオランダのメーカが開発した「Travis(トラビス)」というデバイスを日本向けにローカライズした商品でした。
そのせいもあってか、初代モデルは翻訳言語の並び順がABC順になっていたり、操作性が雑だったり、良くも悪くも欧米仕様という感じが満載でした。
しかし、2代目モデル「Wシリーズ」に関しては、日本のソースネクストがほぼ独自に開発したもの、とのこと。
購入するならどっちがいいの?
実は、初代モデルも2代目(Wシリーズ)も 基本価格はほぼ一緒です(※初代モデルの方が80円安い)。
なので、これから購入するのであれば、性能が向上した「2代目(ポケトークW)」が断然おすすめです。
【2019.12.09】 その後 画像翻訳も可能な第3世代モデル「ポケトーク S」が発売されました。詳細はコチラの記事をどうぞ
ポケトークを購入する
「ポケトーク」シリーズは保証延長オプションや保護ケースなどのアクセサリーも一括で申し込める↓公式ストアからの購入が楽チンでおすすめです!
Amazonや楽天で購入する場合は SIMの扱いや延長保証の有無などしっかり確認しましょう。
ポケトークをレンタルする
「たまにしか海外にいかないのに3万円も払えないよ~」とお考えの方には、ポケトークのレンタルがおすすめです。
海外旅行向けのWi-Fiレンタルサービス「グローバルWiFi」では、オプションとしてポケトークをレンタルすることができます。レンタル料金は「880円/日(税込)~」。
関連記事 「翻訳機がレンタルできるサービスのまとめ」もどうぞ!
関連する記事
ポケトーク関連の記事をいくつか書いています。そちらも合わせてお読みください。
- 【レビュー】ポケトーク S を使ってみた感想!
- 【基本性能】ポケトーク S の基本性能と特徴
- 【性能比較】ポケトークSとポケトークWを比較!
- 【FAQ】付属のUSB充電器(ACアダプタ)は海外で使えるの?
- 【レビュー】ポケトーク W を使ってみた感想!
- 【基本性能】ポケトーク W の基本性能
- 【性能比較】ポケトークWとポケトークSを比較!
- ポケトーク W の初期設定方法
- 【FAQ】SIMを後から購入する方法
- 【FAQ】ワイド保証サービスを後から購入する方法
- 【FAQ】ポケトークのサポートを受ける方法
- 【FAQ】画面が日本語以外になっている場合
POCKETALK(ポケトーク)の競合製品で、ワンフレーズの旅行会話に特化した「ili(イリー)」関連の記事も書いています。
コメントを残す