ポケトークとili(イリー)の違いは?他の翻訳機と機能を比較してみた

ソースネクストから発売されている翻訳機「ポケトークicon」シリーズ。

端末に向かって話しかけるだけで、その内容を任意の外国語に翻訳し そのまま音声出力までしてくれます。

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しかし世の中にはポケトーク以外にも たくさんの翻訳機が存在しています。 それらとポケトークではいったい何がどう違うのでしょうか?

この記事では、以下の競合製品と「ポケトーク」を比較しながら、その特徴や長所・短所などをまとめています。

  • ili(イリー)
  • MAYUMI 2(マユミ 2)
  • Langie(ランジー)
  • ez:commu(イージーコミュ)

関連記事 この記事では ポケトークWと競合する翻訳専用デバイスとの違いをまとめています。Google翻訳などの 翻訳アプリとの違いに関しては、↓以下の記事をお読みください。

知っておきたい基礎知識

記事を読むにあたって知っておきたい用語を、はじめにまとめておきます。

翻訳の「方向性」について

日本語入力のほかに 外国語でも入力可能なものを「双方向」としています。

例えば「日本語から英語」や「英語から日本語」といった翻訳が可能なものは「双方向」になります。

オンライン/オフラインの違いは?

翻訳を行う際の「頭脳」にあたるものを「翻訳エンジン」と呼びますが、この翻訳エンジンを本体に内蔵しているタイプを「オフライン型」と呼び、その都度ネット上から呼び出して使用するタイプを「オンライン型」と呼びます(※1)。

※1:ここでは便宜上「翻訳エンジン」とひとくくりで説明をしていますが、実際には「音声入力したものをテキスト変換するエンジン」「変換されたテキストを他言語のテキストに翻訳するエンジン」「翻訳結果のテキストを音声変換するエンジン」といった様々なエンジンが翻訳行為に関わっています。

翻訳にあたってネット接続の有無は 翻訳機にとって重要なポイントです。翻訳精度や翻訳速度に関して以下のような影響があるからです。

  • オンライン型:翻訳エンジンがネット上にあるもの。翻訳精度が高くなる反面、ネットが通じていない場所では使えない。翻訳速度は遅め。
  • オフライン型:翻訳エンジンが本体内に保存されているもの。どこでも使用できる反面、翻訳精度はいまいち。翻訳速度は速い。

関連記事 詳しくは「翻訳機を選ぶ際に気を付けたい6つのポイントとおすすめ機種」の記事も合わせてお読みください。

「翻訳機」ごとの特徴

ポケトークWの特徴

  • メーカー:ソースネクスト ※公式ページicon
  • 価格:9,900円
  • 翻訳の方向性:双方向での翻訳が可能
  • ネット接続の有無:ネット接続環境が必須(本体のみでWi-Fi受信可能、SIMによる通信も可能)
  • 音声対応言語:音声入力は74ヵ国語に対応 ※音声出力できない言語に関してはテキストで翻訳結果が表示されます
  • 翻訳エンジン:言語に応じて既存サービスを選択する方式

「翻訳精度・操作性(使いやすさ)・サポート体制」どれをとっても平均点以上で、トータルバランスに優れているのが最大の特徴。

翻訳エンジンは 大手ベンダーが提供するものを選択して利用する方式なので、精度の高い翻訳が可能。

SIM内臓モデルを購入すると、面倒なSIMの設定が必要ないので、海外旅行初心者や この手のガジェット(機器)の操作が苦手な方におすすめです。

専用SIMを用いればWi-Fi環境が無い場所でも 世界105カ国で通信が可能になります。icon

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関連記事 私が ポケトークWを使用した際の感想は↓こちらの記事にまとめています。

ili(イリー)の特徴

ili(イリー)の特徴は以下の通りです。

  • メーカー:株式会社ログバー
  • 価格:19,800円
  • 翻訳の方向性:片方向の翻訳
  • ネット接続の有無:ネット接続の必要なし
  • 対応言語:英語・中国語・韓国語の3言語のみ
  • 翻訳エンジン:独自の翻訳エンジンを使用

とにかく シンプルに機能を割り切って作られた翻訳機です。

翻訳できる言語は3つだけ(英・中・韓)。しかも 片方向なので、日本語から他言語への翻訳のみで、英語を日本語に翻訳するようなことはできません。

しかし、この機能制限のおかげで 初心者でも迷うことなく使用できる使いやすい操作性となっています。

本体内に翻訳エンジンが搭載されているため ネット環境に左右されることなく素早い翻訳が可能なのも特徴。

オフライン機ゆえに翻訳精度に不安が残りますが、「海外旅行時のワンフレーズ英会話」に特化した自社製翻訳エンジンを搭載することで それなりに精度の高い翻訳を実現しています。※長文の翻訳や、商談・交渉の場面での使用には不向きです。

高田がili(イリー)を実際に使用した際の感想を記事にしていますので そちらも合わせてお読みください。

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MAYUMI2の特徴

MAYUMI2の特徴は以下の通りです。

  • メーカー:テスプロ株式会社(日本代理店) ※公式ページ
  • 価格:29,800円
  • 翻訳の方向性:双方向
  • ネット接続の有無:ネット接続環境が必須(本体のみでWi-Fi受信可能、SIMによる通信も可能)
  • 対応言語:45言語に対応
  • 翻訳エンジン:言語に応じて既存サービスを選択する方式

性能だけみればポケトークWとほぼ同等で、ボイスメモ機能やグループ翻訳など、プレーンな翻訳以外の機能が付属するのが特徴。

購入時に対応SIMカードが付属するものの、基本的にはSIMフリーの設計となっているため、慣れている方なら自分でお得な海外SIMを購入して使用することも可能です。

SIM挿入時には 本体をWi-Fiルータとして使用することができるのも注目ポイント。

ただ、SIMの登録や設定に不慣れな方には、ちょっと初期設定のハードルが高めです。 説明書などは充実しているので 迷うことはないと思いますが、ポケトークW(SIM内臓モデル)と 比べると設定終了までに ちょっと時間がかかってしまいます。

また、サポートが「メールのみ」ということもあり、このての機器やガジェット類の操作にある程度 慣れている方におすすめの機種です。

高田がMAYUMIⅡを実際に使用した際の感想を記事にしていますので、そちらも合わせてお読みください。

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ez:commu(イージーコミュ)の特徴

ez:commu(イージーコミュ)の特徴は以下の通りです。

  • メーカー:フューチャーモデル ※公式ページ
  • 価格:26,784円
  • 翻訳の方向性:双方向
  • ネット接続の有無:ネット接続環境が必須(本体のみでWi-Fi受信可能、SIMによる通信も可能)
  • 対応言語:32言語
  • 翻訳エンジン:4つの翻訳エンジンに同時アクセスし AIが訳を比較して判断

こちらは翻訳エンジンが独特です。

自社独自のエンジンでなく、他社ベンダーのものを利用する点ではポケトークWなどと同じなのですが、エンジンの選定で他と差別化を図っています。

例えば ポケトーク場合は「英語はGoogle 中国語はVoiceTra」といった感じに、翻訳する言語と利用する翻訳エンジンの組み合わせはあらかじめ決められています。

ところがこちらは、翻訳の際に毎回 4つの翻訳エンジンに同時アクセスし、AIが訳を比較して判断するという方式を採用。これによって高い翻訳精度を実現しています。

SIMにも対応しており、MAYUMIⅡと同様、SIM挿入時にはWi-Fiルータとしても活用できます。

ただ、残念ながら海外SIMは保証の対象外となっているため、海外での使用に関してはちょっとおすすめしづらくなっています。

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Langie(ランジー)の特徴

Langie(ランジー)の特徴は以下の通りです。

  • メーカー:東江物産 ※公式ページ
  • 価格:29,800円
  • 翻訳の方向性:双方向
  • ネット接続の有無:オンライン・オフライン両方に対応(本体のみでWi-Fi受信可能)
  • 対応言語:オンライン:52言語/オフライン12言語
  • 翻訳エンジン:Googleと 自社のエンジンを使用

発売元の東江物産は、長年 言語学習機や翻訳機を製作してきた老舗メーカーで、これまでに培われたその翻訳技術の粋を結集して開発されたのが、こちらのLangie(ランジー)です。

音声翻訳の他に 画像による翻訳にも対応するなど翻訳専用デバイスの中でもユニークな存在です。

ただ、丸型の液晶画面などインタフェースが独特なので 操作に慣れるまでにはやや時間が必要。

翻訳専用デバイスには珍しく、オフライン翻訳とオフライン翻訳の両方に対応しています。ただしSIMには非対応なので オンライン翻訳時は使用場所が限られてしまう点で注意が必要です。 SIM対応モデルも発売されています。

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まとめ

以上、翻訳専用デバイスの特徴をまとめてみました。

これらを踏まえると、他の機種と比べた場合のポケトークの優れた点とイマイチな点が見えてきます。

ポケトークがイマイチな点
  • ネット接続環境がないと役に立たない
  • 機能はあくまで「翻訳のみ」※1

※1:「ポケトーク W」の後に発売された「ポケトーク S」では音声翻訳の他に「画像翻訳」や「英会話レッスン」機能が搭載されました

ポケトークの良い点
  • 対応言語数が多い
  • クラウド環境で翻訳を行うため翻訳精度が高い
  • 双方向の翻訳が可能なので多様なコミュニケーションが可能
  • サポートの種類が豊富

ややお値段が高めですが、機能もほどよくまとまっていて使い勝手も良く、バランスのとれた翻訳デバイスだと思います。

海外旅行での使用はもちろん、外国からの観光客を相手にする国内サービス業の方々にもおすすめです。

ポケトークを購入する

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Amazonや楽天で購入する場合は SIMの扱いや延長保証の有無などしっかり確認しましょう。

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ポケトーク/ili(イリー)をレンタルする

「たまにしか海外にいかないのに数万円も払えないよな~」とお考えの方には、レンタルがおすすめです。

海外旅行向けのWi-Fiレンタルサービス「グローバルWiFi」では、サービス利用時のオプションとしてili(イリー)やポケトークをレンタルすることができます。

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POCKETALK(ポケトーク)関連の記事をいくつか書いています。そちらも合わせてお読みください。

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